複合機・コピー機の再リースとは?契約の仕組み・メリット・デメリットを解説!

複合機・コピー機の再リースとは?契約の仕組み・メリット・デメリットを解説!

複合機・コピー機のリースアップ後に、再リース契約できることは知っている。しかし、どんな仕組みなのか?メリットはあるのか?再リースのことはよくわからない。

そんな企業担当者の方に向け、仕組みからメリット・デメリット、再リース以外の選択肢まで、複合機・コピー機再リースの基礎知識を解説していきます。

目次
  1. 1. 複合機・コピー機再リース契約の仕組み
    1. 1-1. 再リースの契約期間
    2. 1-2. 再リースの料金
    3. 1-3. 再リース対応はリース会社でまちまち
  2. 2. 複合機・コピー機を再リースするメリット
    1. 2-1. リース料金が安価
    2. 2-2. 複合機を入れ替える手間が不要
    3. 2-3. 契約期間中でも機種変更が容易
  3. 3. 複合機・コピー機を再リースするデメリット
    1. 3-1. 複合機・コピー機を継続利用しなければならない
    2. 3-2. サポート終了で修理・メンテナンスできなくなるリスク
    3. 3-3. カウンター料金 / 保守費用はそのまま継続
  4. 4. 再リース以外の選択肢はある?
    1. 4-1. 複合機・コピー機をリース会社に返却
    2. 4-2. リースアップした複合機・コピー機を買取
  5. 5. 再リースはリースアップ時の状況で判断
  6. 6. 複合機・コピー機の再リース契約を紹介しました

複合機・コピー機再リース契約の仕組み

複合機・コピー機の再リース契約とは、リースアップ(リース契約満了)した複合機・コピー機を対象に、再度リース契約を締結すること。

そもそも、リース契約は「ユーザーの希望する複合機・コピー機」をリース会社が購入し、ユーザーに貸し出す賃借契約です。ユーザーは「複合機・コピー機代金 + 諸経費」をリース料金として支払い、リースアップ後に複合機・コピー機を返却するのが原則。そのため、リースアップ後の対応となる再リースは、通常のリース契約とさまざまな点が異なります

複合機をリース導入するメリットについては以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:複合機をリース導入するメリット|デメリットやリースの仕組み・種類も解説!

再リースの契約期間

複合機・コピー機のリース契約は、法定耐用年数である5年を目安に契約期間を設定しますが、再リースの契約期間は「1年単位」です。

リースアップを迎えた複合機・コピー機は、リース会社にとって「原価回収の完了したリース物件」です。長期の契約期間でユーザーを縛る理由はありません。再リース期間が1年単位となっているのはこのためです。

再リースの料金

複合機・コピー機の再リース料金は、通常のリースよりも安価に設定されます。これは、契約期間同様、複合機・コピー機の原価回収が完了しているから。保険料・税金などにともなう、わずかな費用で複合機・コピー機を再リースできます。

再リース対応はリース会社でまちまち

複合機・コピー機の再リース契約は、すべてのリース会社が対応しているわけではありません。再リースに対応するリース会社なら、リースアップの3〜6か月前に届けられる「満了通知」に記載されていますが、気になる方は事前に契約内容を確認しておきましょう。

また、満了通知に記載されている「再リースのお知らせ」に気づかないまま放置すると、自動的に再リースを開始されてしまう場合もあるため要注意です。

複合機・コピー機を再リースするメリット

複合機・コピー機を再リースするメリット

複合機・コピー機を再リースすることで得られるメリットとはなにか?再リースの仕組みを踏まえ、解説していきましょう。

リース料金が安価

複合機・コピー機を再リースする最大のメリットは「安価なリース料金で複合機・コピー機をリースできる」こと。これは、上述したように「リース物件である複合機・コピー機の原価回収が完了している」ためです。

たとえば、月額1万円(年額12万円)でリース契約していた複合機・コピー機なら、約1/10程度の再リース料金(年額12,000円)で、契約期間を1年間延長できます。また、再リースの回数に制限はないため、希望すれば何度でも再リースを繰り返せます。

複合機を入れ替える手間が不要

リース物件である複合機・コピーをそのまま利用する再リースは、複合機・コピー機を入れ替える手間が不要なメリットがあります。

複合機・コピー機を入れ替え、買い替えするのであれば、設置工事が必要になるのはもちろん、本体やネットワーク接続されたPCの再設定も必要。一方、再リースなら複合機・コピー機をそのまま使い続けられます。複合機・コピー機を調達する販売店を探して交渉する手間、購入やリースの手続きを進める手間も不要です。

契約期間中でも機種変更が容易

複合機・コピー機の再リースは、通常のリース契約に比べて「契約中の機種変更が容易」なメリットがあります。

ただし、再リースならいつでも解約可能というわけではありません。中途解約しても先払いしたリース料金は戻ってきません。しかし、安価なリース料金で利用できる再リースなら、契約期間中に複合機・コピー機を機種変更しても損失は最小限に抑えられます。

一方、通常のリース契約は原則として中途解約できません。応じてもらえた場合でも、残金の全額支払いは必須であり、違約金を請求されることもあります。よほど重大な理由でもない限り、リース契約期間中に複合機・コピー機を変更するのは現実的ではありません。

複合機・コピー機を再リースするデメリット

複合機・コピー機を再リースするデメリット

メリットの大きな複合機・コピー機の再リースですが、知っておきたいデメリットもあります。簡単に解説していきましょう。

複合機・コピー機を継続利用しなければならない

メリットと相反する再リースのデメリットは、既存の複合機・コピー機を継続して利用し続けなければならないこと。つまり、古くなった複合機・コピー機を使い続ける再リースは、新品よりも故障リスクが高いことがデメリットです。

特に、複合機・コピー機は可動部分が多いため、再リース中に経年劣化による不具合が頻発することも考えられます。

サポート終了で修理・メンテナンスできなくなるリスク

サポート終了で、複合機・コピー機を修理・メンテナンスできなくなるリスクがあることも再リースのデメリットです。

一般的に、部品の供給を含むメーカーサポートは、製造終了から6〜7年で終了するといわれています。たとえば、2018年に6年間のリース契約を結んだのなら、リースアップは2024年。対象の複合機・コピー機が2019年に製造終了していれば、サポート終了は2025〜2026年。再リース契約を結んで1〜2年でメーカーサポートが終了してしまいます。

カウンター料金 / 保守費用はそのまま継続

複合機・コピー機導入時に結んだ「カウンター料金 / 保守費用」が、そのまま継続されることも再リースのデメリット。これは、再リースが通常リース契約の「延長」という側面を持つためです。

では、カウンター料金 / 保守費用が継続されることで生じる不都合はなにか?近年、カウンター料金の相場は安くなる傾向にあり、新規契約することでランニングコストを抑えられる場合が増えています。しかし、再リースではカウンター保守契約も継続されてしまうため、割高なランニングコストを支払うことになりかねません。

再リース以外の選択肢はある?

再リースは、複合機・コピー機リースアップ時に選べる選択肢の1つです。それでは、再リース以外の選択肢はあるのか?記事冒頭でも触れた「返却」、リース会社によっては「買取」を選べる場合があります。簡単に解説していきましょう。

複合機・コピー機をリース会社に返却

リースアップ時に、もっとも一般的な選択肢となるのが「複合機・コピー機をリース会社に返却」すること。リースアップ以降、複合機・コピー機を必要としないのなら、返却完了した時点でリース契約は終了です。

一方、新しく複合機・コピー機を導入するのであれば、以下の3つの選択肢が考えられます。

  • 新品複合機・コピー機を新規リース導入
  • 新品複合機・コピー機を一括購入
  • 中古複合機・コピー機を一括購入

新品複合機・コピー機を新規リース導入する場合は、販売店 / リース会社をそのまま継続する、別の販売店 / リース会社に依頼するの2パターンが考えられるでしょう。より良い条件・サービスを求めるのなら、複数の販売店に相談してみるのがおすすめです。

また、購入 / リース契約はそれぞれ特徴が大きく異なるため、それぞれのメリット・デメリットを把握した上でじっくり比較検討しましょう。

 

メリット

デメリット

複合機・コピー機を

一括購入

・新品 / 中古を問わず、

 自由に複合機・コピー機を選べる

・総額はリース契約よりも安価

・自社の資産にできる

・初期導入費用が高額

・税金 / 保険料の支払いを含め、

 自社管理が必須

・会計処理が複雑になりがち

複合機・コピー機を

リース導入

・最新複合機・コピー機を

 初期費用なしで導入

・リース料金は全額経費に計上可能

・経理業務の負担軽減

・万一の場合に動産保険を適用できる

・リース契約の中途解約は不可

・リース期間満了時は原則として

 複合機・コピー機を返却

・中古はリースの対象外

・総額は一括購入より高額

複合機・コピー機購入 / リース契約の違いについては以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:コピー機・複合機は購入 / リース契約どちらで導入?それぞれがおすすめの企業も紹介!

リースアップした複合機・コピー機を買取

リースアップ時に、複合機・コピー機の買取を選択できるリース会社もあります。再リースが「賃借契約」となるのに対し、買取は「売買契約」となるため、買取した複合機・コピー機は自社所有の資産になります。

ただし、買取のメリット・デメリットは「再リースとほぼ同じ」です。複合機・コピー機を自社所有できるメリットはありますが、不具合・故障リスクは再リースと同等と考えておくべきでしょう。

再リースはリースアップ時の状況で判断

返却後の「新規リース」「一括購入」も含めれば、複合機・コピー機リースアップ時の選択肢は意外に多いことに気づきます。しかし、それぞれメリット・デメリットが異なるため、なにを選べばベストなのかは企業によって異なります。

たとえば、「利用頻度は高くなく、特別な機能も必要ない」「近い将来、新品複合機を導入するかもしれないが、今は現行機種で問題ない」なら再リースが最適。現在契約中の複合機・コピー機がリースアップを迎えるタイミングで「自社の状況」がどうなのか?総合的に判断していくことが重要です。

複合機・コピー機の再リース契約を紹介しました

複合機・コピー機のリースアップ後に、再リース契約できることは知っている。しかし、どんな仕組みなのか?メリットはあるのか?再リースのことはよくわからない。

そんな企業担当者の方に向け、仕組みからメリット・デメリット、再リース以外の選択肢まで、複合機・コピー機再リースの基礎知識を解説してきました。

安価なリース料で複合機・コピー機を確保できる再リースですが、すべての企業にフィットするわけではありません。リースアップ時にどのような選択肢があるのか、それぞれの特徴・メリット・デメリットはなにか、把握した上で、自社に最適な方法を選択してください。