FAXはカラー送信可能?カラーで資料を送る方法や対応複合機を紹介
電話はもちろんコンビニなどで気軽に送れるFAX。そんなFAXですが、そもそもカラー送信できるのでしょうか。本記事では、FAXでのカラー送信の可否や対応複合機、FAX以外でカラー送信する方法について解説します。
FAXはカラー送信できる?
FAXでカラー送信することは可能です。ただしカラーFAXは現実的にそこまで普及していません。というのもカラーでFAXを送信するには、送受信側ともにカラーに対応している必要があるためです。カラー対応している複合機がそもそも少ないことからも、家庭やビジネスシーンともにカラーでFAXを送信するのは、あまり現実的ではないと言えるでしょう。
コンビニ・クロネコFAXは白黒のみ
セブンイレブンやローソンといったコンビニに設置されている複合機からFAXを送ろうとしても、カラー対応していない場合がほとんどです。同じくファミリーマートやミニストップ等に設置されている「クロネコFAX」も同様です。基本的にモノクロでの送信となります。
FAXのカラー送信が普及していない理由
カラーFAXは可能ですが現実的には難しく、あまり普及していません。ここではFAXのカラー送信が普及していない理由をお伝えします。
1 .発信・送信側共にカラー対応している必要があるため
カラーFAXを送るには、発信側・受信側の両機器がカラー対応している必要があります。送信側がカラーFAX対応モデルだったとしても、受信側が非対応であればカラー送信が行えませ。
また、カラーFAXを送ることができるのは、複合機の中でも一部のハイスペックモデルのみです。そもそもカラー対応している複合機が少ないため、カラーFAXは現実的とはいえません。
2. カラー化すると画質が下がるため
テキストのみであれば白黒でも問題ありませんが、画像や写真、グラフなど視覚的な情報を送る場合、カラーの方が見やすいでしょう。
カラーFAXでも画像や写真、グラフを送ることはできますが、FAX機器を介することで画質が下がってしまいます。結果的に画像が荒くなり、細かい部分が相手に伝わらない可能性があります。
3. 資料や画像容量によっては通信が遅くなるため
複合機によってスペックや通信規格はさまざまです。カラーFAXを送るためには送信側・受信側の両機がカラー対応している必要がありますが、データ容量の多い資料や画像を送る場合、送受信に時間がかかってしまいます。
本来、オフィスからオフィスにすぐ届けられるのがFAXの魅力です。しかしそれはモノクロの場合であり、カラーFAXでは「両機がカラー対応している」「資料や画像のデータ容量が多いと時間がかかる」といった制約が多くなります。そのため、なかなか普及していないのが現実です。
FAX以外で資料や画像をカラー送信する方法
FAX以外の方法でカラー送信をした方が効率的な場合もあります。確実にカラー送信する方法として、以下の4つが挙げられます。いずれも画質が下がる心配がない方法です。
1.メールにPDFファイルを添付して送る
簡単かつ確実に送るには、メールにPDFファイルを添付し送信するのが便利でしょう。相手はカラー表示ができる上に、カラー状態での印刷も可能です。
2. クラウドストレージ経由でファイルを共有する
Googleドライブなどのクラウドストレージを利用する方法もあります。相手以外閲覧できない設定(セキュリティ面で重要)にし、ストレージ内に共有したいファイルを保管します。相手はストレージに入るだけでファイル閲覧が可能です。複数人でファイルを共有することもできます。
3. USBメモリを直接送る
データを保存したUSBメモリを、郵送などで直接送る方法です。受け取り側は、受け取ったUSBデータから、そのままカラー印刷するだけ。相手はデータを直接見ることができるため、画質が下がることもありません。
4. コンビニのプリントサービスを利用する
コンビニのプリントサービスを活用するのも1つの方法です。IDを共有し、受け取り側にカラー印刷を行ってもらいます。
たとえば、ファミリーマートなどで取り扱いのある「ネットワークプリントサービス」では、WordやExcelのファイル、LINEから送られてきた写真のプリントなど、さまざまな形式のカラー印刷に対応しています。
PCやスマホなど端末で該当資料をダウンロードすると、IDが出力され、そのIDを複合機に入力することで印刷が可能です。
カラーFAXに対応している複合機
カラーFAXを送りたい場合は、カラーに対応している複合機を使いましょう。ここではカラーFAXに対応している2つの複合機をご紹介します。
エプソン「LX-10050MF」
画像引用:エプソン | 高速ラインインクジェット複合機/プリンター LX-10050MFシリーズ
LX-10050MFは、エプソンが生産・販売を行う高速ラインインクジェット複合機です。A4用紙なら1分で100枚を印刷できます。フルカラー印刷の他、ホッチキス留めを自動で行うステーブル機能、面倒で手間のかかるパンチ作業にも対応しています。
【料金プラン】
プラン |
特徴 |
費用 |
オール・イン・ワンプラン |
月々の定額費用でインク、メンテナンス、 保守サービスまで全て含まれる。 本体購入なし |
79,200円〜/月 |
ペーパーレスサクセスプラン |
オール・イン・ワンプランに加えて規定枚数までプリントし放題。 本体購入なし |
79,200円〜/月 ※2年目から安くなる |
インク・スタンダードプラン |
本体を購入し、インクやメンテナンス、 保守サービスを別途購入するプラン |
本体2,860,000円+別途インクや保守サービスを購入 |
カウンター・チャージプラン |
本体を購入し、プリント枚数に応じて課金されるプラン。 インクやメンテナンス料金は含まれる |
本体2,860,000円+プリント枚数 |
富士フイルム「Apeos C7070」
画像引用:富士フイルム | Apeos C7070
Apeos C7070は、富士フイルムが生産・販売を行うカラーFAX対応複合機です。J.D.パワー カラー複合機顧客満足度調査にて2022年度の顧客満足度No.1に輝いています。1分あたり最大270ページの原稿読み取りに対応しており、シーンに応じた多種多様なサイズ指定が可能。タッチパネル操作もシンプルなので初心者でも使いやすい複合機となっています。
本体価格は5,254,700円です。購入後の保守サービスは、消耗品と保守サービスが付帯した「トータルサービス契約」と、部分ごとに課金される「スポット保守サービス」の2つがあります。
カラーFAX送信時のポイント
カラーFAXは送信時に画質が下がりやすいため、最大限画質を維持できるよう、複合機側の設定を最適化する必要があります。
「画質」の設定
まずは基本的な「画質」の設定を行います。一般的に画質設定では、以下のような項目があります。
標準 |
デフォルトで設定されている標準画質モード |
ファイン |
精度の高い高画質モード (小さい文字を印刷する場合に選択) |
スーパーファイン |
ファインよりも精度の高い高画質モード (新聞などの細かい文字の多い場合に選択) |
写真 |
FAX原稿に写真を掲載している場合に選択 |
原稿のテキストサイズや写真の有無などによって最適な項目を選びましょう。
「原稿濃度」の設定
続いて、「原稿濃度」の設定です。一般的に原稿濃度には以下のような項目があります。
自動 |
原稿にあわせて機器側が自動で濃度を設定 |
濃く |
原稿のテキスト濃度が薄い場合に「濃いめ」に出力 |
薄く |
原稿のテキスト濃度が濃い場合に「薄め」に出力 |
原稿のテキストの濃さに応じて最適な項目を選びましょう。
【まとめ】FAXでカラー送信を行う場合は対応複合機を活用しよう
FAXのカラー送信は、複合機が送信側・受信側どちらもカラー対応している必要があるため、現実的ではありません。とはいえカラー対応している複合機もあるため、今から複合機の導入を考えている方は検討してもよいでしょう。確実にカラーで資料や画像を送信したい場合は、FAX以外の方法をご検討ください。