複合機のカラーコピー単価はいくら?カウンター料金の仕組み・契約のポイントを解説!

複合機のカラーコピー単価はいくら?カウンター料金の仕組み・契約のポイントを解説!

複合機導入にあたって、ランニングコストに大きく関連するカラーコピー単価が気になっている。あるいは、利用している複合機のカラーコピー単価が妥当なのか?気になっている企業担当者の方は多いはず。

  • 複合機・コピー機のカラープリント単価はいくらが妥当?
  • 複合機・コピー機のカラー単価が決まる仕組みは?カウンター料金とはなに?
  • 複合機・コピー機のカラー単価を抑えるカウンター保守契約のポイントは?

そこで本記事では、複合機のモノクロ / カラーコピー単価目安や、単価が決まる仕組みである「カウンター保守契約」の基本を解説!カラーコピー単価を抑える、カウンター保守契約時のポイントも紹介していきます。

目次
  1. 1. 複合機・コピー機のカラープリント単価目安は10円〜25円
    1. 1-1. コピー・プリント単価はカウンター料金で決まる
  2. 2. カウンター保守契約とは
    1. 2-1. カウンター保守契約のメリット
    2. 2-2. カウンター保守契約の注意点
    3. 2-3. スポット / キット保守契約との違い
  3. 3. カウンター料金が決まる仕組み
  4. 4. カラーコピー単価を抑えるカウンター保守契約のポイント
    1. 4-1. 月間の印刷枚数を明確にする
    2. 4-2. 複数の販売代理店に相見積もりを依頼する
    3. 4-3. クリエイションプランを検討する
    4. 4-4. 基本料金を確認する
    5. 4-5. サポート・保守内容 / 体制を確認する
    6. 4-6. カラーコピー単価の低い複合機メーカーを選ぶ
  5. 5. 複合機のカラーコピー単価を紹介しました

複合機・コピー機のカラープリント単価目安は10円〜25円

複合機・コピー機のモノクロプリント単価は1円〜2円程度。一方、カラープリント単価は10円〜25円程度と、モノクロの10倍近いコストがかかります。複合機・コピー機には4色(CMYK)のトナーがセットされますが、フルカラーコピー・プリントするためには、すべてのトナーを使用する必要があるからです。

カラー印刷する機会の多い企業であれば、カラーコピー・プリント単価が気になるのは当然でしょう。

 

コピー・プリント単価の相場

モノクロ

1円〜2円

カラー

10円〜25円

コピー・プリント単価はカウンター料金で決まる

それでは、コピー・プリント単価は「トナーの価格 ÷ 印刷枚数」で決まるのか?業務用機器の単価設定は、それほど単純なものではありません。業務用複合機・コピー機の場合、カラー / モノクロそれぞれの単価は「カウンター料金」で決まることが一般的です。

カウンター料金とは、複合機・コピー内に備え付けられた、コピー・プリント数をカウントする「カウンター」を基準にした料金のこと。カウンター保守契約を結ぶ際に、モノクロ、カラーそれぞれの単価を設定し、コピー・プリントした枚数分の料金が請求される仕組みです。

カウンター保守契約とは

カウンター保守契約とは、いくつかの選択肢がある業務用複合機・コピー機向け「保守契約」の一種です。具体的には、コピー・プリント枚数に応じて決まったカウンター料金を毎月支払うことで、交換トナー、定期メンテナンス、修理対応を無償で受けられるプログラム。

契約が義務付けられているわけではありませんが、一括購入やリースなど、導入方法を問わず、複合機・コピー機を導入するほとんどの組織で選択される保守プログラムです。なぜなら、利用する側の企業にとって、メリットが大きいから。一方、複合機・コピー機の使い方によってはカウンター保守契約が適さない場合もあります。

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複合機・コピー機のリース料金相場|リースの仕組み・ランニングコストも解説!」を

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カウンター保守契約のメリット

カウンター保守契約のメリットは、コピー・プリント枚数に応じたカウンター料金に、交換トナー提供を含む無償保守プログラムが含まれていること。これは、複合機・コピー機の不具合・停止が、業務の中断につながってしまう法人に「安心感」を与えてくれる重要な要素です。

毎月決まった料金を払うのみで、突発的な出費というリスクを抑えられるのも、カウンター保守契約のメリットだといえるでしょう。たとえば、メーカー純正のトナーは1本30,000円程度。カウンター保守契約をしていなければ、なくなったトナーを2本補充するだけでも60,000円の出費がかかってしまいます。

また、不具合・故障の際に出張修理を依頼すれば、数万円〜数十万円の修理費がかかることも。定期メンテナンスを受けられるカウンター保守契約なら、故障のリスクを避けられる上、万一の故障の際も修理費用を請求されることはありません

カウンター保守契約の注意点

ただし、カウンター保守契約は、複合機・コピー機の稼働率が一定以上の企業、つまり、月間のコピー・プリント枚数の多い企業に有利であることも事実です。なぜなら、カウンター保守契約には最低限の料金を支払う「基本料金」が設定されるから。つまり、1枚もコピー・プリントしない月があっても、基本料金の支払いが必要です。

複合機・コピー機の稼働率が低ければ、トナーの減りも少なく故障のリスクも低減します。設定された基本料金にもよりますが、カウンター保守契約の恩恵を受けられないまま基本料金を支払い続けるというパターンも考えられるでしょう。

スポット / キット保守契約との違い

複合機・コピー機向け保守契約には、カウンター保守契約のほかに「スポット保守契約」「キット保守契約」もあります。

スポット保守契約とは、複合機・コピー機がトラブル・故障した際、文字通り「スポット(単発)」で対応する保守契約のこと。料金はスポット対応が必要な時のみ発生、ノートラブルなら発生しないことがメリット。ただし、トナーを含む消耗品は実費購入が必要。トラブルによっては高額な修理費用を請求されることもあります。

キット保守契約とは、保守費用をセットにした消耗品を、キットとして購入する保守契約のこと。具体的には、修理費用・部品費用などが上乗せされたトナーを、保守キットとして購入する形です。トナーがなくなるまでキット購入する必要がないため、印刷枚数の少ない企業に最適。一方、トナー料金が割高のため、思わぬ時期に出費が重なる場合もあります。

スポット / キット保守契約に共通するのは「保守費用を予測しにくい」「1回の保守費用が高額になるリスクがある」こと。モノクロ / カラーコピー・プリント単価を基準にするカウンター保守契約なら、こうしたリスクを軽減できます。

印刷枚数が少ないなら高価な業務用複合機は不要な場合も

キット保守契約は印刷枚数の少ない企業に向くと説明しましたが、コピー・プリント枚数が少ないのであれば、そもそも高価な業務用複合機・コピー機は不要かもしれません。月間100〜500枚程度の印刷枚数であれば、インクジェットプリンターの利用を検討するのも方法です。

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「ランニングコストに優れるプリンター7選|プリンター選びのポイントも解説!」

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カウンター料金が決まる仕組み

それでは、カウンター料金の基準となる「モノクロ / カラーコピー・プリント単価」は、どのように決められているのでしょうか?

記事冒頭でも紹介したように、カウンター料金の相場は「モノクロ / カラーともに幅がある」ことが特徴。基準となる単価は、複合機・コピー機の「メーカー」「機種」で決まる場合が一般的ですが、それだけではない不透明な部分もあります。

たとえば「月間印刷枚数に応じて単価が変動する」「販売代理店によって単価が変動する」などです。こうしたカウンター料金の不透明な部分は、交渉をうまく進めることで有利な条件を引き出せる場合もあります。

カラーコピー単価を抑えるカウンター保守契約のポイント

カラーコピー単価を抑えるカウンター保守契約のポイント

つまり、モノクロ / カラーコピー・プリント単価を抑えたカウンター保守契約を結ぶには、交渉を有利に進めるための事前準備が重要

以下から、交渉時のヒントとなるいくつかのポイントを紹介していきます。

月間の印刷枚数を明確にする

想定される自社の月間予定印刷枚数を明確にし、交渉の材料にしましょう。
なぜなら、購入数が増えると割引が適用される商品・サービスが存在するように、カウンター料金にも月間印刷枚数に応じたディスカウントが用意されているから。これは印刷枚数の多い企業にとって、特に有効な交渉材料です。

複数の販売代理店に相見積もりを依頼する

カウンター料金は販売代理店によって単価が変動するため、複数の候補先に相見積もりを依頼して比較検討しましょう。気を付けておきたいポイントは、すべての候補先に「同じ条件」で見積もりを依頼すること。前提条件が異なっていては提案内容を比較できないからです。

必須の前提条件としては「複合機・コピー機のメーカー・機種」「想定する月間印刷枚数」が挙げられます。交渉の材料にするだけでなく、販売代理店の提案を比較検討するためにも、印刷枚数を明確にしておくことが重要なのです。

クリエイションプランを検討する

フルカラーコピー・プリントよりも、2色コピー・プリントの多い企業であれば、専用単価の用意された「クリエイションプラン」を選択する方法があります。クリエイションプランとは、モノクロ / カラーに加えて、2色コピー・プリント(クリエイション)単価を設定するプランです。

通常、フルカラーコピー・プリントでは、CMYKすべてのトナーを使いますが、ビジネス文書をカラー印刷する場合、ブラック + 1色のみというケースも少なくありません。これを「クリエイション単価」として追加設定したものがクリエイションプランというわけです。

たとえば「モノクロ単価1円」「クリエイション単価5円」「フルカラー単価15円」など。色数を減らせる分、クリエイション単価は安く設定できます。結果的に、トータルでのカウンター料金を節約できるでしょう。

基本料金を確認する

カウンター保守契約の際は、どうしてもコピー・プリント単価に着目してしまいがちですが、基本料金も確認しておかなければなりません。

極端な例ではありますが、月間印刷枚数が1,000枚だった場合でも、すべてが単価1円のモノクロコピーであれば総額は「1,000円」です。カウンター保守契約の基本料金は、2,000円程度からが一般的なため、割高な基本料金を支払うことになります。

印刷枚数、およびモノクロ / カラーの割合を把握し、それぞれの単価と基本料金のバランスを見ていくことが重要です。

サポート・保守内容 / 体制を確認する

カウンター保守契約を締結する前に、サポート・保守の具体的な内容、およびサポート体制をしっかり確認しましょう。特に重要なチェックポイントは、社内にサポート体制を整えているのか?迅速にトラブル対応できる拠点があるのか?など。なかには、カウンター料金が安い分だけ、サポートが充分ではない会社もあるからです。

モノクロ / カラーコピー・プリント単価は安いに越したことはありませんが、安すぎるカウンター料金には特に注意が必要。「安心」を買うのがカウンター保守契約の本質ですが、サポートを満足に受けられなければ本末転倒です。

カラーコピー単価の低い複合機メーカーを選ぶ

モノクロ / カラーコピー・プリント単価を抑えるには、カウンター料金を低く設定している複合機・コピー機メーカーを選ぶという方法もあります。交渉の余地があるとはいえ、カウンター料金は複合機・コピー機の「メーカー」「機種」で決まる場合が一般的だからです。

たとえば、高品質・高画質という評価を得ている富士フイルム(富士ゼロックス)複合機・コピー機は、カウンター料金が高めなことで有名。一方、シェア拡大を狙う京セラ / シャープなどは、競合に対抗するためカウンター料金を低めに設定する傾向があります。

コピー・プリント単価だけが複合機・コピー機選定のポイントではありませんが、各メーカーの傾向を知り、ニーズに応じて選定することがおすすめです。

京セラドキュメントソリューションズ

京セラドキュメントソリューションズ

画像出典:京セラドキュメントソリューションズ

「京セラドキュメントソリューションズ」は、大阪市中央区に本社を構える複合機・コピー機メーカーです。オフィスの多彩なニーズを幅広く満たす「TASKalfa」シリーズを展開しており、業界最安ともいわれるカウンター料金を実現。販売代理店にもよりますが、モノクロ単価1円以下、カラー単価10円以下になる場合もあるようです。

シャープ株式会社

シャープ株式会社

画像出典:シャープ株式会社

「シャープ株式会社」は、大阪府堺市に本社を構える電子機器メーカーです。複合機・コピー機の製造・販売にも力を入れており、毎分20〜80枚までのA4 / A3対応複合機「BP」シリーズをオフィス向け主力製品として展開しています。

京セラほどの水準ではありませんが、シャープもカウンター料金が安いことで有名モノクロ単価1円、カラー単価10円程度の条件を引き出せる場合があります。

複合機のカラーコピー単価を紹介しました

本記事では、複合機のモノクロ / カラーコピー単価目安や、単価が決まる仕組みである「カウンター保守契約」の基本を解説。さらにカラーコピー単価を抑える、カウンター保守契約時のポイントも紹介してきました。

継続的に利用するオフィスの必需品、複合機・コピー機のモノクロ / カラーコピー・プリント単価は、だれしもが気になるポイント。しかし、複合機・コピー機に求めるニーズによって、重視すべきポイントは変わります。本記事の内容を参考にしながら、幅広い視点で適切な複合機・コピー機を選定してください。