ノーログVPNとは|おすすめのサービスや選定時の注意点を解説
ノーログVPNを利用すると、インターネット上の操作履歴が記録されずプライバシーを保護できます。しかし、数多くのノーログVPNが提供されているため、導入するVPNサービスを迷う方もいるでしょう。
本記事ではノーログVPNの概要やおすすめのVPNサービスなどを紹介します。自社に適したVPNサービスの選定に役立ててください。
ノーログVPNとは
ノーログVPNは、VPNプロバイダのサーバー通過時にユーザー情報、接続ログ、使用ログが保存されない規約のことです。
一般的にVPNサービスを利用すると、インターネット上のユーザー情報や接続ログなどがVPNプロバイダに記録されます。
VPNで取得される主なログの種類は、以下のとおりです。
ユーザー情報 |
ユーザー名、パスワード、メールアドレスなど、 個人を特定できるログのこと |
接続ログ |
IPアドレス、セッション継続時間など、 インターネットに接続する際のログのこと |
使用ログ |
閲覧履歴、使用ソフト、ダウンロードファイルなどのログのこと |
ノーログVPNを採用しているVPNサービスを利用すると、上記のようなインターネット上のログが残らないことから、第三者にデータ漏洩する可能性が低下します。
安全にインターネットを利用できるようになり、プライバシーの保護につながります。
おすすめのノーログVPNサービス
ここからは、おすすめのノーログVPNサービスを紹介します。各VPNサービスの特徴を把握して、自社に合うものを選定しましょう。
ExpressVPN
画像引用:ExpressVPN
ExpressVPNは、イギリス領ヴァージン諸島にある会社が提供するVPNサービスです。同サービスは、公式サイトでプライバシー保護に加えて、収集する情報・しない情報の透明化を図っていると公言しています。
「IPアドレス」「閲覧履歴」「トラフィックデータ」「DNSクエリ」を記録していません。さらに、独立監査員を招きプライバシーポリシーや技術の監査を実施しているため、安全にVPNを利用可能です。
ExpressVPNは94ヶ国にあるサーバーロケーションを選択でき、サーバーの切り替えが無制限で行えます。また、帯域幅の制限がなく、ファイルダウンロードやストリーミングをスムーズに実施できます。
NordVPN
画像引用:NordVPN
NordVPNは、パナマの会社が提供するVPNサービスです。公式サイトでノーログポリシーを公表しており、ユーザーのオンライン行動を記録していません。2018年と2020年に専門機関による監査を実施し、ポリシーに偽りがないことを証明しています。
NordVPNはセキュリティに優れており、マルウェア・Webトラッカーなどの脅威対策や、ダークウェブモニタリングなどの対策が取られています。また、NordVPNはパソコンやスマートフォンはもちろん、Google Chrome・Microsoft Edge・Firefoxといったブラウザにも対応しています。そのため、幅広い用途でVPNサービスを利用しやすくなります。
MillenVPN
画像引用:MillenVPN
MillenVPNは、日本のアズポケット株式会社が提供しているVPNサービスです。公式サイトでノーログポリシーを公表しています。日本国憲法・法令に基づいてVPNサービスが運営されており、信頼性が高くなっています。
MillenVPNは国産のVPNサービスです。VPNは海外の会社が提供するサービスが多くありますが、MillenVPNを利用すると日本語でサポートを受けられます。
また、データ通信量を無制限で利用でき、大容量のデータ通信が必要な場面でも安心して使用できるでしょう。
Surfshark
画像引用:Surfshark
Surfsharkは、オランダの会社が提供するVPNサービスです。ノーログポリシーを採用しており、インターネット利用を暗号化することで、個人情報の追跡や盗み見などを防止しています。さらに、第三者からの追跡やターゲット広告のブロックも可能です。
Surfsharkは全てのプランで、無制限のデバイス接続ができます。1つのアカウントで複数台のデバイスを保護できるため、多くのデバイスを業務で使う場合に適しているでしょう。
また、VPNを利用する際は2台のサーバーに同時接続します。プライバシーとセキュリティを二重に確保できるようになり、セキュリティや接続速度の向上を行っています。
Private Internet Access
Private Internet Accessは、アメリカの会社が提供するVPNサービスです。厳格なノーログポリシーを順守しており、独立監査によって審査されています。法廷でポリシーが2回実証されていることから、プライバシー保護の信頼性が高まっています。
Private Internet Accessはアメリカ50州を含む84ヶ国のグローバルサーバーネットワークに接続が可能です。VPNサービスによっては、アメリカ全土に対応していないケースもあります。Private Internet Accessはアメリカでの利用に適しているでしょう。
HMA VPN
画像引用:HMA VPN
HMA VPNはイギリスの会社が提供するVPNサービスです。プライバシー対策を実施しており、ノーログポリシーを採用しています。
HMA VPNは210を超える国、290以上のロケーションに対応しています。世界中の国でVPNサービスを利用可能です。
また、20Gbpsで稼働するサーバーが用意されており、通信の高速性に優れています。そのため、スムーズに業務を行いやすくなります。
CyberGhostVPN
画像引用:CyberGhostVPN
CyberGhostVPNは、ルーマニアの会社が提供するVPNサービスです。インターネット通信を暗号化し、IPアドレスを隠してインターネットを使用できます。個人情報や現在地などを第三者に知られることはありません。
CyberGhostVPNは91ヶ国に設置された9,788台を超えるサーバーを選択可能です。大手のVPNサービスであるNordVPNのサーバー数は5,000台以上となっています。CyberGhostVPNのサーバー台数は多いため、通信の安定性に優れています。
また、クレジットカード情報が不要で、無料トライアルを活用可能です。使い勝手を確かめてから正式契約を行えます。
ノーログVPNを選ぶ際の注意点
ノーログVPNを選ぶ際は、注意しなければならない点があります。注意点を把握した上で、VPNサービスを選びましょう。
EU・アメリカが運営するサービスは避けたほうがよい
プライバシーに配慮してVPNサービスを利用するなら、5・9・14Eyes(アイズ)同盟の非加盟国で運営されているものがおすすめです。5・9・14Eyes同盟は、国際的な監視同盟です。インターネット利用時の情報を監視しており、同盟国間で情報が共有される恐れがあります。
5・9・14Eyes同盟国は以下のとおりです。
5Eyes |
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド |
9Eyes |
デンマーク、フランス、ノルウェー、オランダ |
14Eyes |
ドイツ、ベルギー、スペイン、イタリア、スウェーデン |
上記以外の国に本社を置く会社であれば、データを保持する義務がないため、プライバシーを保護しながらVPNを利用しやすくなります。
ただし、EU・アメリカに本社を置く会社は、全てが悪いとはいえません。公式サイトにノーログポリシーを記載している有料VPNサービスであれば、無料VPNと違ってデータを悪用される可能性は低くなります。
無料サービスは避ける
VPNサービスは「無料VPN」「有料VPN」に分けられます。無料VPNはノーログポリシーを謳っていても注意しなければなりません。
VPNサービスを運営するには何かしらの収入が必要です。無料VPNサービスは、利用料以外で収入を得なければならず、収集したデータを悪用している可能性があります。そのため、無料VPNは信用しづらいでしょう。
セキュリティの安全面を考慮するなら、有料VPNサービスの使用がおすすめです。
独立監査を受けたサービスは信頼性が高い
第三者機関による監査を受けているVPNサービスは、ノーログポリシーが実証されています。信頼性やサービスの品質が保証されることから、安全にVPNサービスを利用できます。
ノーログポリシーの監査を受けているかは、VPNサービスの公式サイトで確認できるため、契約前に確認しておきましょう。
ノーログVPN【まとめ】
ここまでノーログVPNの概要、おすすめのVPNサービスを紹介しました。ノーログポリシーを採用しているVPNサービスを利用すると、プライバシーを保護しながらインターネットを利用できます。
ノーログポリシーのVPNサービスは、国内外から数多くのものが提供されています。本記事を参考に、自社に合うVPNサービスを選定してみてください。