プリンター・コピー機・複合機の違いを解説!メリットデメリットは?
プリンターやコピー機・複合機の導入を検討している方へ。以下のような疑問はありませんか?
「プリンターとコピー機の違いは?」
「どの機器を選べばいい?」
本記事ではプリンター・コピー機・複合機の違いやメリットデメリットを解説します。自社に最適な機器を選びたい方はぜひご覧ください。
プリンター・コピー機・複合機の違いは"機能"にある
結論、プリンター・コピー機・複合機の違いは主に”機能”にあります。それぞれの違いは以下の通りです。
機能 |
プリンター |
コピー機 |
複合機 |
プリント |
⚪︎ |
× |
⚪︎ |
コピー |
× |
⚪︎ |
⚪︎ |
スキャン |
× |
× |
⚪︎ |
ファックス |
× |
× |
⚪︎ |
自社に適した機器を選ぶために違いを押さえておきましょう。それぞれもう少し詳しく解説します。
プリンターはデータのプリント機能のみ
プリンターに搭載されているのはプリント機能のみです。プリント機能とは、パソコンやスマートフォンなどで保存されたドキュメントや写真などのデータを転送して、紙に印刷する機能のことを指します。
また、プリンターは主にインクジェットプリンターとレーザープリンターに分類されます。
- インクジェットプリンター:液状のインクを使って印刷する
- レーザープリンター:色つきの粉状の樹脂を熱で溶かして紙に付着させる
関連記事:【プリンター】インクジェットとレーザーの違いは?おすすめの場合と製品を解説
どちらにせよ、プリンターの機能は主にデータを紙に出力するのみです。原稿を読み取る機能やFAXで送受信する機能は搭載されていないことを押さえておきましょう。
コピー機はコピー(複写)機能のみ
コピー機の機能は、コピー(複写)機能です。コピーとは、機器のガラス面に原稿を置いて読み込むことで、同じ内容を印刷用紙に複写する機能を指します。
プリントと混同しやすいですが、原稿を直接読み込んで複写するのがコピー、データを紙に出力するのがプリントです。両者の違いを理解しておきましょう。
複合機は多機能
複合機はコピーだけでなく、プリント、スキャン、ファックスなどを搭載した多機能な機器です。「複合」という名の通り、複数の機能が一台に「複合」されています。
スキャン機能は、領収書や文書を読み込むことでデータにしてパソコンに保存できる機能です。紙をデータ化することで保存スペースを削減できます。また、メール等でデータをやり取りすることが可能になるため、共有しやすくなる点もメリットです。
ファックス機能は、文書を読み込んで指定した相手に送信する機能です。ファックスを使う機会がある企業であれば、複合機を一台用意すれば別途ファックスを購入する必要がなくなるので便利でしょう。
複合機は他にも機種によってモバイル端末からの印刷機能や文書を自動処理・保存するスキャン機能など便利な機能を備えており、様々な場面での活用が期待できます。
注意:異なる意味合いで呼ばれているケースも
プリンター・コピー機・複合機の違いを説明してきましたが、実際のところ定義は曖昧です。
たとえば多機能搭載されている「複合機」を「コピー機」と呼んでいたり、コピー機とプリンターを同じものと捉えて説明されていたりする場合もあります。また、プリンターにスキャンなどの機能を追加した「プリンター複合機」などもあります。
違いがわかりづらいのは、このように捉え方が曖昧なことも原因でしょう。
また、実際のところコピー機能しか搭載していない「コピー機」はほとんど取り扱いがなく、コピー機に様々な機能が追加された「複合機」が主流です。印刷機器の主流メーカーである富士フイルム、キャノン、リコー、シャープ、コニカミノルタの製品ページを見ても、複合機とプリンターのみが掲載されています。
それでは、プリンターとコピー機・複合機の違いをさらに詳しくみていきましょう。
プリンターのメリット・デメリット
メリット
- 導入費用が比較的低い
- 本体サイズが小さくどこにでも設置しやすい
デメリット
- 機能がプリントのみ
プリンターのメリットはコスト面とサイズ面にあります。
コスト面では、本体導入費用はプリンターのほうが複合機よりも低価格な場合がほとんどです。プリンターのほうが機能がシンプルなため、価格も抑えやすくなっています。プリンターの本体費用が7〜27万円ほど、複合機は50〜600万円ほどであり、倍以上の違いがあります。
また、サイズが小さくどこにでも設置しやすい点も魅力でしょう。一般的に、プリンターはデスクの上にもおけるコンパクトなサイズが主流です。たとえば、リコーのプリンター・複合機のサイズはそれぞれ以下の通りです。
- RICOH IP C6020(プリンター):484(幅)×584(奥)×377(高)mm
- RICOH IM C3510(複合機):587(幅)×701(奥)×788(高)mm
設置面・高さ共にプリンターのほうが小さいことがわかります。
一方で、プリンターの機能はプリント機能のみ。コピーやスキャン等の機能を求めている場合は役不足かもしれません。
機能 |
プリント |
⚪︎ |
|
コピー |
× |
||
スキャン |
× |
||
ファックス |
× |
||
コスト |
本体導入費用(またはリース料金) |
低 |
|
サイズ |
コンパクトな作り |
コピー機・複合機のメリット・デメリット
メリット
- 機能が豊富
- ランニングコストが抑えられる場合がある
デメリット
- 導入費用が比較的高い
- 本体サイズが大きく場所を取る
コピー機・複合機のメリットは、機能面と保守費用にあります。
機能面では、複合機の場合はコピー機能・プリント機能・スキャン機能・ファックス機能が搭載されているのが一般的です。他にも高度なモバイル通信機能やスキャン機能などが搭載されている機種もあり、幅広いシーンで活躍します。
また、ランニングコストに関しては、コピー機・複合機ではカウンター保守の契約を結ぶのが一般的。カウンター保守契約の場合、1か月の印刷枚数に応じた料金を支払うことで、メンテナンスやトナー交換等を無償で受けられます。
修理が必要な場合に都度費用が発生するプリンターと比較すると、カウンター料金でメンテナンスや修理が可能なコピー機・複合機のほうがコスパがいいといえるでしょう。
デメリットは導入費用の高さや本体サイズの大きさ。詳細はプリンターのメリット・デメリットの見出し内で先述した通りです。
コピー機 |
複合機 |
|||
機能 |
プリント |
× |
⚪︎ |
|
コピー |
⚪︎ |
⚪︎ |
||
スキャン |
× |
⚪︎ |
||
ファックス |
× |
⚪︎ |
||
コスト |
本体導入費用(またはリース料金) |
高 |
||
サイズ |
プリンターと比較して大きい |
プリンターとコピー機・複合機はどちらが安い?
プリンターとコピー機・複合機で迷う際に、気になるのがコストの面です。特に印刷代などのランニングコストも踏まえて検討したいという方もいらっしゃるかと思います。
結論「どちらのほうが安い」とは一概にはいえません。使用する期間や印刷時に使用するトナー(インク)の量、故障頻度など複数の要素によってトータルでかかる価格は異なるためです。
コストの違いを簡単に表にまとめました。
比較項目 |
コピー機・複合機 |
プリンター |
|
本体導入費用(またはリース料金) |
高 |
低 |
|
印刷代 |
カラー |
カウンター料金に含まれる |
9〜19円/枚程度 |
モノクロ |
2〜4円/枚程度 |
||
用紙代 |
同じ |
||
修理・保守費用 |
カウンター料金に含まれる |
都度費用が発生 |
上記の違いを踏まえてまとめるなら、それぞれの特徴は以下になります。
- プリンター:導入コストが低い傾向にある
- コピー機・複合機:ランニングコストが低い傾向にある
印刷代や修理・保守費用などのランニングコストに関しては、コピー機・複合機ではカウンター料金に含まれる場合が一般的です。単純比較はしづらいですが、印刷速度や機能面でコピー機・複合機のほうが優れている場合が多いので、総合的に見るとコピー機・複合機のほうがコスパがいいといえるでしょう。
家庭用のプリンター、コピー機・複合機のおすすめ
企業内でも個人で利用することを想定している場合や、プライベートで家庭で使用する機器を探している場合は、手軽な家庭用の製品を選ぶのもありです。家庭用プリンターで人気の高いメーカーであるエプソン、キャノンからそれぞれおすすめを紹介します。
エプソン:カラリオプリンター EP-885AW/AB/AR
画像引用:エプソン カラリオプリンター EP-885AW/AB/AR
エプソンのカラリオEP-885AW/AB/ARは、豊富な機能と画質の綺麗さに強みを持つ家庭用A4多機能プリンターです。
スマホと接続すれば、初期セットアップやスマホから写真やPDFなどの文書をプリントすることが可能。スマホで操作してすぐにプリントできる手軽さが魅力です。また、自動両面プリントやコピー機能、スキャン機能など便利な機能が豊富に搭載されています。
シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの基本色にライトシアン・ライトマゼンタの2色を加えた6色インクで、写真や年賀状等を綺麗にプリントできるのも強み。プリントに応じてインクのサイズをきめ細かく調整する「Advanced-MSDT」により、繊細な表現を実現します。
機能 |
コピー |
⚪︎ |
プリント |
⚪︎ |
|
スキャン |
⚪︎ |
|
ファックス |
× |
|
参考価格 |
32,273円〜 |
|
サイズ(横幅×奥行き×高さ) |
収納時:349×340×142(mm) 使用時:349×527×184(mm) |
キャノン:PIXUS TS8630
画像引用:キャノン PIXUS TS8630
キャノンのPIXUS TS8630は、高画質かつL判写真の印刷スピード約10秒という速さを実現した家庭用A4多機能プリンターです。
スマホからのプリントが楽しめる「おうちでスマホプリ」や、自動両面プリント、コピー機能、スキャン機能など多彩な機能が搭載されています。
また、画質を落とさずにプリント速度のアップを実現しており、L判写真が約10秒で印刷可能。鮮やかな写真とくっきりした文字を実現する6色インクを搭載しており、ブラックは濃度の濃い黒で印刷できる顔料を使用しています。
機能 |
コピー |
⚪︎ |
プリント |
⚪︎ |
|
スキャン |
⚪︎ |
|
ファックス |
× |
|
参考価格 |
32,889円〜 |
|
サイズ(横幅×奥行き×高さ) |
約372×345×142(mm) ※カセット収納時 トレイ類/ 突起部を含まず |
【結論】プリンターとコピー機・複合機、どちらを選ぶべき?
プリンターが向いている人
- プリント機能しか使わない
- 小規模で従業員数が少ない
- 導入費用を抑えたい
- 設置箇所の面積が小さい
コピー機・複合機が向いている人
- 複数の機能を使う
- 中〜大規模で従業員数が多いまたは拡大していく予定
- 設置箇所のスペースを確保できる
結論、導入費用の低さや設置スペースのことを考えるなら、プリンターがおすすめ。機能性を求めるなら複合機が適しているでしょう。
特に機能の面では、プリンターを購入してからコピー機などを単体で揃えるとなると、複合機を一台購入するよりコストも設置スペースもかかってしまう可能性が高いです。そのため、複数機能を使用するのであれば、複合機の導入を検討するのがいいでしょう。
プリンター・コピー機・複合機の違いを解説しました
プリンター・コピー機・複合機の違いやメリットデメリットを解説しました。
今回紹介したメリットデメリットを踏まえて、自社が求める機能や月間印刷枚数、印刷速度、用途などを明確化した上で、自社に適したものを選びましょう。