リース契約の与信審査の基準とは?通過率を高める3つのポイントも紹介

リース契約の与信審査の基準とは?通過率を高める3つのポイントも紹介

オフィスに複合機やコピー機などを導入する際は、価格が高額になるためリース契約を利用するケースがあるでしょう。これからリースを利用する方は、契約の締結に与信審査があるため、どのような基準があるのかを把握して準備することが重要です。

本記事では、リース契約の与信審査の基準や、審査の通過率を高めるポイントなどを紹介します。

目次
  1. 1. リース契約の与信審査の基本情報
    1. 1-1. リース契約とは
    2. 1-2. リースとレンタルの違い
    3. 1-3. 与信審査とは
    4. 1-4. リース契約の流れ
  2. 2. リース契約をする際の与信審査の基準
    1. 2-1. 会社の継続年数
    2. 2-2. 会社の業績
    3. 2-3. 過去の支払い履歴
    4. 2-4. 代表者の情報
    5. 2-5. 会社の業種
  3. 3. リース契約の与信審査を通りやすくするポイント
    1. 3-1. 信用を示す会社の資料を用意する
    2. 3-2. 複数のリース会社に申し込みをする
    3. 3-3. 連帯保証人を見つける
  4. 4. リース契約の与信審査が通らなかった場合の対処法
    1. 4-1. 安価な商品をリースする
    2. 4-2. 割賦販売(分割支払い)を利用する
    3. 4-3. 銀行からの借入を活用する
    4. 4-4. レンタルを利用する
    5. 4-5. 中古品を購入する
  5. 5. 複合機・コピー機を導入するならOA幹事にお任せ
  6. 6. リース契約の与信審査【まとめ】

リース契約の与信審査の基本情報

リース契約とは

リース契約とは、物件や設備などの資産を保有する人(リース会社)が有料で貸し出す契約のことです。一般的に長期間の契約であり、中途解約ができなくなっています。

リース契約を利用する際は、契約者が借りたいものを選定して、リース会社に申し込みをします。契約者が選定した物品の代金をリース会社がメーカーや販売会社に支払います。そして、契約者のもとにメーカーや販売会社から物品が納入されるとリースが開始され、毎月リース会社にリース料金を払っていきます。

リース契約の種類は、大きく分けて以下の2種類です。

ファイナンス・リース取引

実質的に資産を購入したことと同等の売買取引。

つまり、ファイナンス・リース取引はリース会社からお金を借りて

資産を購入し、使用しながら返済すること。

リース資産が故障した際は、契約者が費用を負担する。

所有権移転ファイナンス・リース取引(リース満了後に物品の所有権が借主に

移転することが認められる)と、所有権移転外ファイナンス・リース取引

(リース満了後に所有権が借主に移転しない)の2種類がある。

オペレーティング・リース取引

リース会社から資産を借りるだけの取引。

契約期間が終了すると資産を返却する必要がある。

リース資産が故障した際は、貸主が費用を負担する。

リースとレンタルの違い

リースと同じような取引として、レンタルが挙げられます。レンタルはレンタル会社が保有する資産を代金と引き換えに貸し出す取引です。

リースとレンタルには、以下のような違いがあります。

 

リース契約

レンタル契約

契約期間

中長期(数年)

短期(数日〜数ヶ月程度)

対象商品

契約者が選択し、リース会社が新規購入した商品

レンタル会社が保有する商品

商品の所有権

リース会社

レンタル会社

商品の管理責任

ファイナンス・リース:借主(契約者)

オペレーティング・リース:貸主(リース会社)

レンタル会社

中途解約

原則不可

可能

契約終了後の対応

リース会社またはレンタル会社に返却/再契約

※所有権移転ファイナンス・リースの場合は、満了後に返却する必要がない

与信審査とは

与信とは、ある企業がある取引先に対して商品やサービスを提供するときに、取引先が支払い能力を持っているかを判断するための審査です。リース会社を利用する際は与信審査が行われ、問題ないと判断された企業が契約を締結できます。

与信審査はリース会社が行うこともあれば、株式会社帝国データバンクや株式会社東京商工リサーチなどの信用調査会社が代行するケースもあります。

リース契約の流れ

リース契約をする流れは、以下のとおりです。

リース契約の流れ

実際のリース契約の流れを把握して、スムーズに手続きを進められるように準備しましょう。

リース契約をする際の与信審査の基準

リース契約をする際の与信審査の基準

リース契約の与信審査基準は公開されていませんが、影響があるとされる項目を紹介します。

会社の継続年数

会社が設立から長く続いている程、リース会社に貸し倒れ(リース会社がリース料金を回収できなくなること)のリスクがないと判断されます。契約者の信用度が高くなり、審査に通りやすくなります。

会社の継続年数の目安は、設立から3年以上と言われています。会社の継続年数が短いと、審査に通りにくくなる可能性があります。さらに、リース料金が通常よりも高くなるケースもあるので注意しましょう。

会社の業績

与信審査を行う際は、会社の業績も重要なポイントです。業績がよく黒字経営をしている会社であれば、返済能力があると判断されます。リース会社からの信用が高まり、審査が通りやすくなります。

逆に業績が悪い会社は、倒産のリスクがあると判断され、与信審査に通りづらくなる可能性があることに注意が必要です。

過去の支払い履歴

与信審査では、会社や代表者の過去の支払いで滞納履歴があるかを確認されます。滞納履歴がない会社・代表者であれば、返済能力があると判断され審査に通りやすくなります。

一方で過去に支払いの滞納がある場合は、審査の通過が難しくなるでしょう。

代表者の情報

会社の代表者の年齢や住居なども審査の基準になります。代表者の年齢が10〜20代と若く、あまり実績がないとリース会社の信用度が落ちます。さらに、70代以上と高齢すぎる場合は、リース会社から満期までリース料金が返済されるか不安と判断され、与信審査が慎重になることもあります。

また、代表者の住宅環境も審査の対象です。持ち家に住んでいたり固定電話回線を引いていたりすると、与信審査で有利になります。

会社の業種

業種は会社の将来性や信頼性を判断する基準です。業種によっては、審査に通過しやすかったり、通過しづらかったりする可能性があります。

特に飲食業のように廃業率が高い業種は、リース会社が会社の継続性に疑問を感じ審査に通過しづらくなります。

一方で国家資格が必要になる業種は、会社の信用度が上がりやすくなるでしょう。

リース契約の与信審査を通りやすくするポイント

リース契約の与信審査を通りやすくするポイント

ここからは、リース契約の与信審査を通りやすくするポイントを紹介していきます。

信用を示す会社の資料を用意する

与信審査の通過率を高めるなら、会社の資料を用意して、リース会社に対して会社をアピールしましょう。情報が充実していると、リース会社が会社のことを把握しやすくなります。

リース会社から要求される書類は様々なものがありますが、一般的に以下のようなものが必要になります。

  • 固定財産
  • 事業計画書
  • 会社経歴書
  • 財務諸表
  • 決算書類
  • 公共料金の引き落とし書類 
  • 賃貸契約書 など

リース契約に必要な資料を用意しておき、スムーズに提出できるようにしましょう。

複数のリース会社に申し込みをする

リース契約の与信審査は、各リース会社によって行われます。リース会社Aの与信審査が通らなくても、リース会社Bでは審査に通る可能性が十分にあります。

複数のリース会社の審査に通っても契約をする義務はないため、複数のリース会社に申し込みをしましょう。

連帯保証人を見つける

会社の代表者の年齢が若かったり、高齢だったりする場合は、連帯保証人が必要になるケースがあります。事前に連帯保証人を見つけてからリースの申し込みをすると、審査に通りやすくなる可能性があります。

リース契約の与信審査が通らなかった場合の対処法

リース契約の与信審査が通らなかった場合の対処法

リース契約の与信審査が通らなかった場合は、これから紹介する対処法を検討しましょう。

安価な商品をリースする

リースが通らない場合は、より安価な商品を現金でリースすることも1つの方法です。高額な商品では通らなくても、安価な商品であればリースできる可能性があります。

ビジネス向けの複合機やコピー機などのOA機器は、商品によって価格が大きく変動します。高額な商品のリースの審査が通らなければ、安価なモデルを探してみましょう。

割賦販売(分割支払い)を利用する

割賦販売とは、通常5年以内の契約期間で、商品の購入代金を分割で支払う方法です。つまり、ローン契約です。

分割で商品の代金を支払うため、まとまった資金の用意がなくても複合機やコピー機などを導入しやすくなります。

また、割賦販売はリース契約とは異なり、代金の完済後は契約者に所有権が移ります。長期で商品の利用を検討しており、自社の資産として保有したいならおすすめの方法です。

銀行からの借入を活用する

会社にまとまった資金がないなら、銀行から借入をして商品を一括で購入する方法もあります。商品の購入後は、毎月決まった額を銀行に返済していきます。

銀行の借入を活用する方法は、初めから商品の所有権が自社にあるのが特徴です。購入後から自社の資産として保有しながら利用できます。

ただし、リース契約と同様に与信審査があるため注意しましょう。

レンタルを利用する

レンタルは短期間での利用を目的にしているため、与信審査がなかったり、リースよりも審査のハードルが低かったりするケースがあります。リース契約の与信審査に通らなくても、複合機やコピー機を導入しやすくなります。

また、レンタルした商品の管理責任は、レンタル会社です。万が一レンタルした商品が故障しても、レンタル会社に修理費用を出してもらえたり、新しいものに交換してもらえたりします。

中古品を購入する

リース契約で購入しようとした商品は、中古品であれば安く購入できる可能性があります。購入費用を抑えて複合機・コピー機を導入したいケースにおすすめの方法です。

しかし、中古品はすでに誰かが商品を使用しています。新品を購入するよりも、性能が劣る可能性があることに注意が必要です。

複合機・コピー機を導入するならOA幹事にお任せ

オフィスに複合機やコピー機を導入したいなら、OA幹事にお任せください。国内では数多くの複合機やコピー機が販売されているため、専門知識がなければ、どの製品を選べばよいのか迷う可能性があります。

OA幹事では担当者がお客様の予算や用途などをヒアリングした上で、最適な製品を提案します。お客様が複合機・コピー機を選定する必要がないため、導入の手間を抑えやすくなります。

些細な悩みでも構いませんので、気軽にOA幹事までご相談ください。

リース契約の与信審査【まとめ】

ここまでリース契約の与信審査について、審査の基準や通過率を高めるポイントなどを紹介してきました。与信審査は必ずしも通るわけではないため、審査に落ちる可能性があります。

リース契約の審査を通りやすくするなら、適切な準備をすることが重要です。本記事を参考に、リース契約の与信審査を進めてみてください。