ランニングコストに優れるプリンター7選|プリンター選びのポイントも解説!
オフィスにプリンターが必要になったとき、ランニングコストが気になるという企業担当者の方も多いでしょう。
- プリンターのランニングコストを抑えるポイントは?
- ランニングコストに優れたプリンターを選ぶ方法は?
- ランニングコストの優れたおすすめプリンターを知りたい
そこで本記事では、プリンターとランニングコストの関係や、プリンター選びのポイントを解説するとともに、ランニングコストに優れたおすすめのプリンターも紹介!互換インクについても解説していきます。
プリンターとランニングコストの関係
インクジェットに限らず、プリンターを使用していれば「インク / トナー代」「プリンター用紙」「電気代」などのランニングコストがかかります。
これは、プリンターメーカーが「本体価格を抑えて継続的にサプライ(インクや用紙)を購入してもらう」ビジネスモデルを採用しているから。つまり、プリンターのトータルコストを抑えるにはランニングコストに着目するのがポイントです。
プリンターのランニングコスト内訳
それでは、プリンターのランニングコストとなる「インク / トナー代」「プリンター用紙」「電気代」は、どのくらいのコストがかかるのか?内訳を見てみましょう。
電気代に関しては、機能が同程度のプリンターであれば、主要メーカー製品間で大きな違いはありません。プリンター用紙も、写真プリント専用紙などを利用しなければ、どのプリンターでもコストに差が出るということはないでしょう。プリンターでもっとも大きな差が生じるランニングコストは「インク / トナー代」です。
たとえば、インクジェットプリンター用インクの場合、複数色をセットにしたインクカートリッジ価格がおおよそ5,000円程度から。このインクカートリッジで何枚プリントできるのか?1枚あたりのインク単価はいくらなのか?プリンターのランニングコストを比較する上で重要です。
一般的なインクジェットプリンターであっても、モノクロで1枚1〜3円程度、カラーで1枚8〜12円程度と、印刷コストには幅があります。これが積み重なっていくことにより「プリンターのランニングコストに大きな差が出る」のです。
ランニングコスト以外に考慮したいこと
ただし、ランニングコストばかりに着目していては、プリンターのトータルコストを抑えられません。近年では、コピー / スキャン / FAX機能を統合した複合機が低価格で提供されていますが、多機能であれば価格も高くなるのは当然。ランニングコストに優れるからと、使わない機能が搭載された高価格複合機を導入したのでは本末転倒です。
たとえば、自動両面印刷が可能なプリンターを導入すれば、用紙代の節約につながるかもしれませんが、常に両面印刷しないのであれば用紙の裏側を使えばいいことです。印刷に特化した単機能プリンター、あるいは、大量印刷が前提ならレーザー複合機を導入した方がいい場合もあります。
ランニングコストに優れたプリンターを選ぶポイント
それでは、ランニングコストに優れたプリンターを選ぶには、どのようなことに着目すればいいのか。インクジェットプリンターに絞って、選び方のポイントをいくつか解説していきましょう。
インクカートリッジ独立型
まず1つ目のポイントは、インクカートリッジ独立型のプリンターを選ぶこと。独立型とは、プリンターで使用するインク各色が、それぞれ独立したカートリッジで販売されるタイプ。これに対し、カラーが1つのカートリッジ、黒が1つのカートリッジで販売される「インクカートリッジ一体型」というタイプもあります。
一体型の場合、カラーを構成するどれか1色がなくなった時点でカートリッジごと交換する必要があり、インクにムダが生じてしまいます。独立型であれば、一体型のようなムダを回避できます。
大容量インクカートリッジ
2つ目のポイントは、大容量インクカートリッジ型プリンターを検討すること。大容量インクカートリッジ型とは、インク代のランニングコストに着目して開発されたプリンターのことです。
製品によっては、モノクロ1枚1円以下、カラー1枚4円程度というプリンターもあり、ランニングコストを大きく削減可能。カートリッジのインク容量が大きいため、交換の手間を削減できるメリットも得られます。
4色インクカートリッジ
3つ目のポイントは、4色インクカートリッジのプリンターを検討すること。近年のプリンターは、インクを4〜6色程度使う機種が主流です。当然、色数の多いプリンターの方が、写真印刷などのクオリティは高まりますが、その分、ランニングコスト面では不利になる傾向があります。
コスト面は気になるが、ポスターなどを色鮮やかにプリントしたいというニーズならば、インクの色数は多い方が有利。一方、カラー文書は印刷するが、クオリティにそれほどこだわらないのであれば、4色型プリンターの方がコスト面で有利です。
ランニングコストに優れるおすすめA4プリンター5選
プリンターとランニングコストの関係、プリンターの選び方を解説したところで、ランニングコストに優れるおすすめプリンターを紹介していきましょう。
まずは、A4対応のプリンター5選です。
EPSON EW-M634T
画像出典:EPSON
「EPSON EW-M634T」は、エコタンク搭載の高機能A4対応ホーム / ビジネスインクジェットプリンター / 複合機です。
プリントのほか、コピー / スキャン機能、スマートフォンと簡単接続できる無線LAN機能、自動両面プリント機能を搭載。顔料インク採用のブラックインク、染料インク採用の3色カラーインクはボトルからの補充式となるのが特徴。大容量インク採用による低ランニングコストと高品質なプリントを両立したモデルです。
販売価格 (エプソンダイレクトショップ) |
43,450円 |
機能 |
A4プリント / コピー / スキャン、無線LAN、自動両面プリント |
インク数 |
4色(ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.4円 / 1枚 |
印刷コスト(カラー) |
約1.0円 / 1枚 |
サイズ / 重量 |
W375 × D503 × H187mm / 約5.7kg |
Canon G1330
画像出典:Canon
「Canon G1330」は、特大容量タンク(ギガタンク)搭載の高機能A4対応ビジネスインクジェットプリンターです。
コピー / スキャン、無線LANなどの機能を省いた、プリントに特化したモデル。多彩な用途を想定している方に向いていませんが、プリンターに特化している分、コストパフォーマンスは抜群。ボトル補充式の大容量顔料ブラックインク、染料3色カラーインクが採用されています。
販売価格 (キヤノンオンラインショップ) |
26,950円 |
機能 |
A4プリント |
インク数 |
4色(ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.4円 / 1枚 |
印刷コスト(カラー) |
約1.0円 / 1枚 |
サイズ / 重量 |
W416 × D557 × H267mm / 約4.6kg |
brother DCP-J4140N
画像出典:brother
「brother DCP-J4140N」は、大容量インクタンク対応の高機能A4対応インクジェットプリンター / 複合機です。
プリント / コピー / スキャン機能、無線LAN機能、自動両面プリント機能を搭載。ブラックも含めた全色に顔料インクを採用し、クッキリとした文書印刷を実現します。インクカートリッジから本体サブタンクにインクを注入する仕組みを持つため、急なインク切れでも約200枚印刷可能。在宅ワークに最適のモデルです。
販売価格 (ブラザーダイレクトクラブ) |
40,700円 |
機能 |
A4プリント / コピー / スキャン、無線LAN、 自動両面プリント(インクカートリッジ独立型) |
インク数 |
4色(ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.8円 / 1枚 |
印刷コスト(カラー) |
約4.1円 / 1枚 |
サイズ / 重量 |
W435 × D343 × H180mm / 約8.8kg |
brother DCP-J1200N
画像出典:brother
「brother DCP-J1200N」は、大容量インクタンク対応のA4コンパクトインクジェットプリンター / 複合機です。
プリント / コピー / スキャン機能、無線LAN機能を搭載するのは、上位機種のDCP-J4140N譲り。家族みんなで使えるをコンセプトにしたコンパクトボディ、ビジネス用途にも対応する高機能を両立。本体サブタンクにインクを注入する仕組みを持つため、急なインク切れでも安心です。
販売価格 (ブラザーダイレクトクラブ) |
30,800円 |
機能 |
A4プリント / コピー / スキャン、 無線LAN(インクカートリッジ独立型) |
インク数 |
4色(ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.9円 / 1枚 |
印刷コスト(カラー) |
約5.5円 / 1枚 |
サイズ / 重量 |
W435 × D359 × H161mm / 約6.1kg |
EPSON EW-M873T
画像出典:EPSON
「EPSON EW-M873T」は、エコタンク搭載の高画質A4対応インクジェットプリンターです。
プリント / コピー / スキャン機能、無線LAN機能、自動両面プリント機能を搭載し、6色インクを採用した高画質と優れたランニングコストを両立しているのが特徴。顔料インク採用のブラックインク、染料インク採用の3色カラーインクはボトル補充式を採用。エコタンク搭載プリンターのフラッグシップモデルです。
販売価格 (エプソンダイレクトショップ) |
68,200円 |
機能 |
A4プリント / コピー / スキャン、無線LAN、自動両面プリント |
インク数 |
6色 (顔料ブラック / 染料ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー / グレー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.8円 / 1枚 |
印刷コスト(カラー) |
約1.8円 / 1枚 |
サイズ / 重量 |
W403 × D612 × H347mm / 約8.4kg |
ランニングコストに優れるおすすめA3プリンター2選
ビジネス文書の印刷が中心ではあるが、A3ポスターなども出力したいと考えている方も少なくないでしょう。
そんな方に向け、以下からランニングコストに優れる、A3印刷対応のプリンターを2機種紹介していきます
EPSON PX-M6711FT
画像出典:EPSON
「EPSON PX-M6711FT」は、エコタンク搭載の高機能A3対応ビジネスインクジェットプリンターです。
A3ノビまでの印刷に対応するプリント機能のほか、コピー / スキャン、無線LAN、自動両面プリントを含む多彩な機能を標準搭載。手差しを含め、最大550枚の用紙をセットできるため、用紙交換で業務が滞ってしまうこともありません。業務用途の堅牢性と優れたランニングコストをあわせ持つビジネスプリンターです。
販売価格 (エプソンダイレクトショップ) |
120,978円 |
機能 |
A3ノビプリント / コピー / スキャン、無線LAN、 自動両面プリント |
インク数 |
4色(顔料ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.9円 / 1枚(A4) |
印刷コスト(カラー) |
約2.2円 / 1枚(A4) |
サイズ / 重量 |
W515 × D500 × H350mm / 約21.3kg |
EPSON EW-M5610FT
画像出典:EPSON
「EPSON EW-M5610FT」は、コストパフォーマンスに優れたエコタンク搭載A3対応ビジネスインクジェットプリンターです。
A3ノビまでの印刷に対応するプリント機能、コピー / スキャン、無線LAN、自動両面プリント機能を標準搭載しながら低価格も実現。4色インクタンク / エコタンクという特性を活かした、ランニングコストに優れるモデル。ポスター印刷はしたいが、ランニングコストを最重視というオフィスに最適です。
販売価格 (エプソンダイレクトショップ) |
76,978円 |
機能 |
A3ノビプリント / コピー / スキャン、無線LAN、 自動両面プリント |
インク数 |
4色(顔料ブラック / シアン / マゼンタ / イエロー) |
印刷コスト(モノクロ) |
約0.4円 / 1枚(A4) |
印刷コスト(カラー) |
約1.0円 / 1枚(A4) |
サイズ / 重量 |
W498 × D358 × H245mm / 約10.2kg |
ランニングコストに優れるおすすめプリンター比較表
ここまでで紹介したプリンターを一覧表にまとめました。比較検討に活用してください。
※販売価格はメーカー直販価格です。
販売価格 |
機能 |
インク 数 |
印刷 費用 ※モノクロ |
印刷費用 ※カラー |
サイズ /重量 |
|
EPSON EW- M634T |
43,450円 |
A4プリント コピー スキャン 無線LAN 自動両面 プリント |
4色 |
約0.4円 /枚 |
約1.0円 /枚 |
W375 × D503 × H187 mm /約5.7kg |
Canon G1330 |
26,950円 |
A4プリント |
4色 |
約0.4円 /枚 |
約1.0円 /枚 |
W416 × D557 × H267 mm /約4.6kg |
brother DCP- J4140N |
40,700円 |
A4プリント コピー スキャン 無線LAN 自動両面 プリント (インク カート リッジ 独立型) |
4色 |
約0.8円/枚 |
約4.1円 /枚 |
W435 × D343 × H180 mm /約8.8kg |
brother DCP- J1200N |
30,800円 |
A4プリント コピー スキャン 無線LAN (インク カート リッジ 独立型) |
4色 |
約0.9円 /枚 |
約5.5円 /枚 |
W435 × D359 × H161 mm /約6.1kg |
EPSON EW- M873T |
68,200円 |
A4プリント コピー スキャン 無線LAN 自動両面 プリント |
6色 |
約0.8円 /枚 |
約1.8円 /枚 |
W403 × D612 × H347 mm /約8.4kg |
EPSON PX- M6711FT |
120,978円 |
A3ノビプリント コピー スキャン 無線LAN 自動両面 プリント |
4色 |
約0.9円 /枚(A4) |
約2.2円 /枚(A4) |
W515 × D500 × H350 mm /約21.3kg |
EPSON EW- M5610FT |
76,978円 |
A3ノビプリント コピー スキャン 無線LAN 自動両面 プリント |
4色 |
約0.4円 /枚(A4) |
約1.0円 /枚(A4) |
W498 × D358 × H245 mm /約10.2kg |
互換インクはプリンターのランニングコスト削減に有効?
ここまでで、ランニングコストに優れたプリンターの選び方、おすすめA4 / A3対応プリンターを紹介してきました。しかし、プリンターのランニングコストを重視する方なら「互換インク」が気になっていることでしょう。
互換インクとは「プリンターメーカー以外のメーカーが製造し、流通させているプリンター用インク」のこと。プリンターメーカー各社の純正インクカートリッジと互換性を持ち、純正インクの約半額以下で販売されているのが特徴。つまり、互換インクを利用することで、メーカー仕様書に記載されているインクコストを半額以下に抑えられる可能性があります。
それでも互換インクの利用に躊躇してしまう方が多いのは「プリンターが壊れた」「印刷品質が悪い」「カートリッジを認識しない」などの評判があるからです。それでは、こうした「悪い評判」は本当なのか?互換インクを製造しているメーカーにもよりますが、一般的にいわれている「悪い評判」には根拠がないようです。
ただし、2022年に互換インクメーカーとCanonの間で訴訟問題が発生したのは記憶に新しいところ。「互換インクを使用時に発生した故障は保証対象外」としているメーカーもあります。互換インクの利用を検討している方は、ある程度のリスクを承知し、自己責任で利用しましょう。
プリンターのランニングコストを紹介しました
本記事では、プリンターとランニングコストの関係や、プリンター選びのポイントを解説するとともに、ランニングコストに優れたおすすめのプリンターも紹介。さらに近年話題になることの多い、互換インクについても解説してきました。
プリンターのランニングコストを気にする方は少なくありませんが、プリンター選びの基準はそれだけではありません。画質・機能・用途など、選定基準が変われば、最適なプリンターも異なります。なにを重視してプリンターを選ぶのか?明確にした上で、最適な製品を選んでください。