VPNサービスの比較13選｜無料・有料の違いや比べるポイント

VPN（Virtual Private Network）とは、インターネット上に仮想の専用線を設定することで、特定の人のみが利用できるようにした専用ネットワークを指します。

プライバシーやセキュリティを保護しながらインターネットを利用するには、VPNサービスが欠かせません。VPNサービスは、国内外で様々なものが提供されているため、自社に合うものを選びきれない方もいるでしょう。

本記事では、国内外のVPNサービスを比較して紹介します。自社に合うVPNの導入に役立ててみてください。

VPNとは

VPNとは「Virtual Private Network（バーチャルプライベートネットワーク）」の略で、インターネット上でプライバシーとセキュリティを保護するための技術です。インターネット上に暗号化されたトンネル（仮想専用線）を構築することで、安全なインターネットアクセスを実現します。

公衆のインターネットは不特定多数のユーザーがアクセスしており、セキュリティ面でのリスクがあります。そこでVPNを導入すると、アクセスできるユーザーを制限できるため、外部ユーザーからの不正アクセスや情報漏洩といったリスクを未然に防げるようになります。

例えば、フリーWi-Fi使用時や複数拠点間で社内サービスへアクセスするときなど、社外からのアクセスを遮断することで効果を発揮します。

無料VPNと有料VPNの違いを比較

VPNサービスの種類は大きく分けて「無料」「有料」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、導入を検討している方は違いを知っておきましょう。

特に無料VPNを利用する際は、セキュリティ面に不安があるため注意しましょう。企業の大切な情報を保護するには、有料VPNの導入がおすすめです。

VPNを導入する際の比較ポイント

自社に最適なVPNを導入する際に検討したいポイントを整理しておきましょう。

料金

VPNサービスによって料金が異なるため、自社の希望に合うか確認する必要があります。具体的には、無料プランや有料プランなどが挙げられます。

有料版のVPNサービスは、基本的にサブスクリプションで提供されます。利用できる国の数や同時接続数などの違いによって、料金が変動する仕組みです。毎月のランニングコストがかかるため、料金が安いVPNサービスを選択できるとよいでしょう。

有料プランの中には、長期契約をすると割引きを受けられるサービスもあるので確認してみましょう。

通信速度

VPNサービスによって通信速度が異なります。事前に自社の要望を満たすか確認してみましょう。必要な通信速度の目安は、インターネットの用途によって異なります。Webサイトの閲覧やメール、チャットなどの利用であれば30Mbps、オンライン会議は30〜100Mbps程度が通信速度の目安です。

通信速度が速いサービスを契約すれば、ストレスなく円滑に業務を進められます。

デバイスの同時接続数

VPNサービスごとに1アカウントで同時に接続できるデバイス数が異なります。5台・10台のように接続数の上限があるものや、無制限になっているものなど様々なサービスがあります。

VPNサービスに接続したい台数を洗い出して、適切なサービスを選定しましょう。

サーバー設置国

VPNサービスは各社でサーバー設置国が異なります。契約後にインターネットが接続できなくならないように、インターネットを利用したい国に対応しているのか確認しましょう。

ノーログポリシー

ノーログポリシーとは、ユーザーのIPアドレスや接続ログなどの情報を残さない規約のことです。利用者の情報を保存しないことに加えて、第三者に提供・共有しないことも定められています。

ノーログポリシーがあるVPNサービスを利用すると、プライバシー保護や個人情報の流出への対策ができます。

サポート体制

サービス提供元の支援を受けるなら、サポート体制の確認が必要です。VPNサービスを利用していると、不明点やトラブルなどが発生する可能性があります。サポート体制が充実していると、スムーズに問い合わせや回答を得られます。

無料お試し期間

VPNサービスによっては、無料お試し期間が設けられているケースがあります。事前に無料でサービスを利用できれば、使い勝手を確認してから正式契約できるため、低リスクで利用を開始することが可能です。いきなりVPNサービスを導入することが不安なら、無料お試しを利用してみましょう。

VPNサービスの比較

国内外で提供されているVPNサービスを比較していきます。自社に合うVPN選びに活用してみてください。

Millen VPN

画像引用：MillenVPN

Millen VPNは、アズポケット株式会社が運営する国産のVPNサービスです。総務省に届出を出してサービスを運営しており、日本国憲法第21条の通信秘密を遵守して運営されています。

有料プランの提供のみですが、30日間の返金保証がついています。契約後にサービスに不満を感じても、期限内の解約であれば全額返金してもらえます。

データ容量が無制限になっているため、通信量を気にせずサービスを利用可能です。

また、VPNサービスは海外産のものが多くありますが、Millen VPNは国産なので日本語のサポートを受けられます。

NordVPN

画像引用：NordVPN

NordVPNは、パナマで運営されているVPNサービスです。提供されるプランは全て有料ですが、30日間の返金保証があります。

NordVPNは、強力マルウェア対策ツール「脅威対策」を搭載しています。ダウンロードファイルのマルウェアを確認でき、デバイスに感染する前にブロック可能です。高いセキュリティレベルを誇り、デバイスを保護できます。

60ヶ国にサーバーが設置されており、5,531台のサーバー数があります。通信速度と帯域幅に制限がなく、高速通信を実現しています。

セカイVPN

画像引用：セカイVPN

セカイVPNは、株式会社インターリンクが運営するVPNサービスです。IPアドレス共有型のVPNサービスであり、各国のVPNサーバーにアクセスする際に固定IPアドレスが割り当てられる仕組みです。

無料プランは提供されていませんが、最大2ヶ月間の無料体験を利用できます。事前に使い勝手を試してから正式契約を行えます。

日本語でのサポートを受けられるため、海外サービスよりも安心してサービスを利用できるでしょう。

ただし、公式サイトにノーログポリシーの記載がないため、プライバシー保護に関しては注意が必要です。

Surfshark

画像引用：Surfshark

Surfsharkは、オランダで運営されているVPNサービスです。有料プランのみの提供ですが、30日間の返金保証が用意されています。

Surfsharkは100ヶ国以上のサーバーが設置されています。他のVPNサービスよりも、インターネット接続できる国が多くなっています。

デバイスの同時接続数が無制限なので、大量のデバイスでも安心してVPNサービスに接続が可能です。また、ノーログポリシーに加えて、二要素認証や独立監査済みなど、セキュリティレベルが高くなっています。

スイカVPN

画像引用：スイカVPN

スイカVPNは、株式会社MAJ Techが運営するVPNサービスです。有料プランのみの提供ですが、30日間の無料キャンセルができます。有料プランは細かく設定されているため、自社の要望にあわせてプランを選択しやすくなります。

スイカVPNは容量無制限でデータ通信を利用可能です。月にどれほどVPNサービスを利用しても、定額なのでコストを抑えやすくなっています。

ExpressVPN

画像引用：ExpressVPN

ExpressVPNは、イギリス領ヴァージン諸島で運営されているVPNサービスです。有料プランのみの提供ですが、30日間の返金保証がついているため安心して利用可能です。

ExpressVPNは独立監査機関の監査を受けているため、セキュリティの主張が実証されています。正確なセキュリティ対策がされたVPNサービスであり、安全に利用できます。

また、通信速度の高速性にも優れており、ファイルダウンロードやオンライン会議も円滑に行えるでしょう。

CyberGhost

画像引用：CyberGhost

CyberGhostは、ルーマニアで運営されているVPNサービスです。有料プランのみの提供ですが、1ヶ月プランは14日間、6ヶ月と2年プランは45日間の返金保証を受けられます。

CyberGhostは世界中に設置されているサーバー台数が多くなっているため、安定した通信が利用できます。

また、無料ID Guardモニタリングを採用。メールアドレスやパスワードの漏洩を通知するため、大切なデータを守りやすくなります。

ProtonVPN

画像引用：ProtonVPN

ProtonVPNは、スイスで運営されているVPNサービスです。無料プランと有料プランの両方が提供されています。無料プランは対応国が3ヶ国、100以上のサーバーと制限されていますが、コストを抑えてサービスを利用可能です。

ProtonVPNの通信速度は最大10Gbpsと高速ですが、VPN Acceleratorと組み合わせることで、特定の状況においてVPN速度を最大400％まで向上させられます。インターネット利用時のパフォーマンスを最大化させやすくなります。

また、スイスのインフラストラクチャは生体認証が必要なセキュリティデータセンター、アイスランドは旧軍事基地にあるなど、物理的なセキュリティ対策も充実。ハードウェアレベルで安全なサービスを提供しています。

Atlas VPN

画像引用：Atlas VPN

Atlas VPNは、アメリカで運営されているVPNサービスです。

無料プランが提供されており、通信の速度制限がなく無制限のデバイス接続が可能です。しかし、接続できるロケーションはオランダ・アメリカのニューヨーク・ロサンゼルスの3ヶ所になります。

Atlas VPNは4K高速ストリーミングに対応しており、高解像度の映像を視聴することが可能です。また、独立したセキュリティ監査を受けており、接続する全てのデバイスを保護できます。

Private Internet Access

画像引用：Private Internet Access

Private Internet Accessは、アメリカで運営されているVPNサービスです。iOS・Android用のモバイルアプリは、7日間の無料トライアルが利用できます。有料プランは1ヶ月・6ヶ月・2年の期間の中からプランを選択して利用可能です。

10年以上にわたってVPNサービスを提供しており、専門家によるサポートを24時間受けられます。VPNサービス契約後に不明点やトラブルが発生しても、スムーズに問い合わせが可能です。

また、専用IPアドレスを取得することで、利用者だけがインターネットにアクセスできます。インターネットの暗号化を実現しており、不正アクセスやデータの盗み見などを防止しやすくなります。

ZenMate

画像引用：ZenMate

ZenMateは、ドイツで運営されるVPNサービスです。有料VPNサービスを提供していますが、Google Chrome、Firefox、Microsoft Edgeに対応したブラウザ拡張版は、無料でサービスを利用できます。デスクトップアプリ版とモバイルアプリ版は、7日間の無料試用期間があります。

ZenMateはブラウザ・モバイルアプリ・デスクトップアプリでサービスが提供されているため、用途にあわせて選択しやすくなります。

また、通信速度やデバイスの同時接続数が無制限のため、円滑に業務を行えるでしょう。

Hotspot Shield

画像引用：Hotspot Shield

Hotspot Shieldは、アメリカで運営されるVPNサービスです。デバイス数が1台、仮想ロケーションが1ヶ所と制限されますが、無料プランが提供されています。永続的に料金がかからないため、コストを抑えながらサービスを利用できます。

Hotspot Shieldは、Windows、Mac、Android、iOS、GoogleChrome、テレビなど、あらゆるデバイスでVPNサービスを利用可能です。

また、Hotspot Shieldのセキュリティは、軍事レベルを誇っています。Webサイトのブロック解除や匿名のWebブラウジングなど、様々なセキュリティ対策がされています。

IPVanish

画像引用：IPVanish

IPVanishは、アメリカで運営しているサービスです。全てのデバイスで3,000万ダウンロードされており、世界中のユーザーがVPNサービスを利用しています。無料プランは提供されていませんが、有料プランでは30日間の返金保証を利用可能です。

40,000を超える共用IPアドレスを使用し、匿名性を高めています。ユーザーの利用履歴を保存しないため、個々のユーザーを追跡できなくなっています。

また、年中無休のサポートでは、ライブチャット・メール・電話と様々な方法を使えます。

VPN比較【まとめ】

国内外で数多くのVPNサービスが提供されています。VPNサービスは提供する会社によって、料金・通信速度・同時接続デバイス数・サポート体制などが異なります。各VPNの特徴を把握して、自社に合うサービスを導入することが重要です。

また、VPNを選定する際は以下のポイントを意識しましょう。

• 料金
• 通信速度
• 同時接続数
• サーバー設置国
• ノーログポリシー
• サポート体制
• 無料お試し期間

本記事を参考に、VPNを導入してみてください。