コピー機・複合機は購入 / リース契約どちらで導入?それぞれがおすすめの企業も紹介!
購入とリース、コピー機・複合機の導入を検討しているが、どちらがいいのか悩んでいる。そんな企業担当者は多いはず。
そんな方に向け、購入とリースの違いから、それぞれのメリット・デメリット、それぞれがおすすめの企業まで、コピー機・複合機の購入 / リース契約に関する基礎知識を解説していきます。
コピー機・複合機の導入方法「購入」「リース契約」
高価な業務用コピー機・複合機を長期にわたって利用する場合、導入方法の選択肢となるのは「一括購入」もしくは「リース契約」です。
一括購入とは、文字通り「ユーザーである企業がコピー機・複合機を販売店 / メーカーから購入」すること。この場合、ユーザーとなる企業と販売店 / メーカーの間で「売買契約」が結ばれ、コピー機・複合機の所有権は「販売店 / メーカー」から「ユーザー企業」に移動します。
一方のリースは、シンプルな売買契約となる購入と異なり、やや契約形態が複雑になる特徴があります。
購入と異なるリース契約の仕組み
リース契約の特徴は、「ユーザー企業」「リース会社」「販売店 / メーカー」の三者間契約になること。具体的には、ユーザー企業とリース会社間では「賃借契約」を、リース会社と販売会社 / メーカー間では「売買契約」を結びます。ユーザーに希望するコピー機・複合機をリース会社が購入し、ユーザーへ賃借するという図式です。
画像出典:三井住友ファイナンス&リース株式会社
このため、リース契約には「コピー機・複合機の所有権はリース会社に帰属する」という、購入とは異なる特徴もあります。
コピー機・複合機の購入とリース契約の違い
契約形態、コピー機・複合機の所有権という違いのほかにも、購入とリースにはさまざまな違いがあります。むしろ、コピー機・複合機導入という最終目的が同じでも、購入とリースの特徴は正反対です。主な違いは以下の通り。
購入 |
リース契約 |
|
コピー機・複合機の所有権 |
ユーザー企業 |
リース会社 |
製品の選択 |
新品 / 中古どちらでも可 |
新品のみ |
契約期間 |
売買契約時のみ |
3年以上(3〜6年が一般的) |
固定資産の取扱 |
対象 |
対象外 |
減価償却 |
必要 |
不要 |
経費処理 |
不可 |
可能 |
リース契約と比較した複合機購入のメリット・デメリット
正反対の特徴を持つ「購入」「リース」は、それぞれメリット・デメリットも正反対です。まずは、リース契約と比較したコピー機・複合機購入のメリット・デメリットを紹介しましょう。
メリット |
デメリット |
|
コピー機・複合機を 一括購入 |
・新品 / 中古を問わず、 複合機を自由に選べる ・総額はリース契約よりも安価 ・自社の資産にできる |
・初期導入費用が高額 ・税金 / 保険料の支払いを含め、 自社管理が必須 ・会計処理が複雑になりがち |
メリット1.新品 / 中古を問わずコピー機・複合機を自由に選べる
各メーカーの現行新品だけでなく、程度のいい中古品も含め、導入するコピー機・複合機を自由に選べるのが一括購入のメリットです。
新品コピー機・複合機であればリース契約でも機種を自由に選べますが、中古品はリース契約の対象外。程度のいいリーズナブルな中古品を中長期に渡って使いたいなら、一括購入一択です。
メリット2.コピー機・複合機の総額はリース契約より安価
同じ機種・価格のコピー機・複合機を導入するのなら、一括購入は「リース契約より総額を抑えられる」メリットがあります。
これは、リース契約の総額が「コピー機・複合機の取得価額 + 手数料含む諸経費」であるのに対し、一括購入の総額は「コピー機・複合機の取得価額」のみだからです。
デメリット.初期費用が高額
総額はリース契約よりも安価な一括購入ですが、その分「コピー機・複合機の取得価額」という、高額な初期費用を用意しなければならないデメリットがあります。
業務用コピー機・複合機は、100万円を超えることも珍しくないため、一括購入の場合は潤沢な資金が必要。運転資金やキャッシュフローに、少なからず影響をおよぼす可能性もあります。
購入と比較した複合機リース契約のメリット・デメリット
続いて、購入と比較したコピー機・複合機リース契約のメリット・デメリットも簡単に解説します。
メリット |
デメリット |
|
コピー機・複合機を リース契約 |
・最新機種を初期費用なしで導入 ・リース料金は全額経費に計上可能 ・経理業務の負担軽減 ・万一の場合に動産保険を適用できる |
・リース契約の中途解約は不可 ・リース期間満了時は複合機を返却 ・中古はリースの対象外 ・総額は一括購入より高額 |
複合機をリース導入するメリットについては以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:複合機をリース導入するメリット|デメリットやリースの仕組み・種類も解説!
メリット1.最新のコピー機・複合機を初期費用なしで導入
リース契約のメリットは、なんといっても最新のコピー機・複合機を初期費用なしで導入できること。これは「リース総額を契約期間で均等割」した金額を月々のリース料として支払う、リース契約ならではのメリットです。
最新のコピー機・複合機を自由に選べるという点では一括購入も同じですが、総額が安価な反面「コピー機・複合機の取得価額」という高額な初期費用が必要です。
メリット2.リース料を経費計上 / 経理処理の負担軽減
リース契約のメリットとしては「コピー機・複合機のリース料を全額経費に計上可能」「経費処理の負担軽減」も挙げられます。これはコピー機・複合機の所有権がリース会社に帰属するため。リース料は業務に必要な「費用」として扱われ、減価償却処理、固定資産税の支払いもリース会社の責任で行われます。
一方、自社所有の資産となる一括購入の場合、コピー機・複合機の減価償却、固定資産税の支払いは自社責任。どちらが経理処理の負担が大きいかは一目瞭然です。
デメリット.リース契約の中途解約は不可 / 審査が必要
コピー機・複合機をリース導入するデメリットとして挙げられるのは「中途解約ができない」ことと、「リース契約前の審査が必要」なこと。これは、コピー機・複合機のリース契約が「解約不能」「フルペイアウト」のファイナンスリースだからです。そもそも、リース会社の審査を通らなければ、リース契約の締結自体が不可能です。
一方、コピー機・複合機の一括購入なら、決済を含め、自社によるコントロールが可能。クリアすべきは資金面だけだといってもいいでしょう。
※フルペイアウトとは、リース物件の取得価額および、それに付随する諸経費を合計した全額をユーザーが支払う取引
コピー機・複合機の購入がおすすめの企業
ここまでで、コピー機・複合機の導入方法「一括購入」「リース契約」の基本、それぞれから見たメリット・デメリットを解説してきました。
それでは、コピー機・複合機の一括購入 / リース契約、それぞれをおすすめできるのはどのような企業なのか?簡単に解説していきましょう。まずは、コピー機・複合機の一括購入がおすすめの企業ですが、大きく2つのパターンに分類できます。
資金が潤沢で新品コピー機・複合機を自社管理したい企業
一括購入がおすすめの企業、まず1つめのパターンは、資金が潤沢で「新品コピー機・複合機を長期利用したい」かつ「自社管理したい」企業です。
新品コピー機・複合機を長期利用するだけであれば、リース契約も選択肢となりますが、リース物件の所有権はリース会社です。リース物件を自由に取り扱うことはできません。
しかし、コピー機・複合機が自社所有の資産となる一括購入なら話は別です。一括購入なら、リース期間を気にすることなくコピー機・複合機の入れ替え / 買い替えが可能。コピー機・複合機を下取りに出すのも、転売するのも自由です。
コピー機・複合機の使用頻度が低く総額を抑えたい企業
一括導入がおすすめの企業、2つめのパターンは、コピー機・複合機の使用頻度が低く「最新機能は不要」「総額をできる限り抑えたい」企業です。こうした企業に適した導入方法が、中古コピー機・複合機の一括購入だといえるでしょう。
一括購入ならではのデメリット「初期費用が必要」ではありますが、新品コピー機・複合機よりも総額を抑えられます。リース契約での導入を希望していたが、審査を通らなかったという企業にもおすすめの方法です。
コピー機・複合機のリース導入がおすすめの企業
次に、コピー機・複合機のリース導入がおすすめの企業です。
初期費用を抑えながら最新のコピー機・複合機を長期利用したい企業
コピー機・複合機のリース導入がおすすめなのは「初期費用を抑えながら最新機種を長期利用したい企業」です。
非常に単純明快だと感じるかもしれませんが、多くの企業がこの定義に当てはまります。
なぜなら、コピー機・複合機を導入する企業の約70〜90%が「リース契約」を利用するといわれているからです。もちろん、大多数の企業が採用するから、リース契約の方がメリットが大きいというわけではありません。自社の考え方、財務・会計の状況に応じて、適切な導入方法を選ぶことが重要です。
短期的にコピー機・複合機を利用するならレンタルもおすすめ
ここまでは、コピー機・複合機の長期利用を前提としていましたが、短期間のみの利用であれば「レンタル」という方法もあります。たとえば、仮設事務所、イベント会場の事務局、選挙事務所などでコピー機・複合機を利用したいなら、検討すべき導入方法です。
ただし、利用期間が長期になると割高なのがレンタルの注意点。メリット・デメリットを比較しながら、適切なシーンで利用するのがレンタルのポイントです。
コピー機・複合機レンタルの特徴は以下の通り。
所有権 |
レンタル会社 |
対象となるコピー機・複合機 |
原則として中古品 |
契約の中途解約 |
可能 |
初期費用 |
必要 |
メリット |
・必要なときだけコピー機・複合機を利用できる ・審査は不要 ・費用は利用した分のみ |
デメリット |
・利用期間が長期になると割高 ・月額料金はリースよりも高め ・中古品が対象、選択の余地があまりない |
コピー機・複合機の導入方法「購入」「リース契約」の違いを紹介しました
購入とリース、コピー機・複合機の導入を検討しているが、どちらがいいのか悩んでいる。
そんな方に向け、購入とリースの違いから、それぞれのメリット・デメリット、それぞれがおすすめの企業まで、コピー機・複合機の購入 / リース契約に関する基礎知識を解説してきました。
本文でも触れたように、コピー機・複合機の購入、リース契約、どちらが向いているのかは、自社の考え方、財務・会計の状況に応じて変わります。それぞれのメリット・デメリットを考慮に入れ、適切な導入方法を選んでください。